関係代名詞whoseは物にも使える?先行詞の謎とof Which徹底比較
英語学習者にとって、関係詞の単元は大きな関門の一つです。なかでも学習者を混乱に陥れやすいのが所有格の関係代名詞whoseの存在。中学校では「whoの所有格=whose」と習うため、「先行詞は人に決まっている」と頑なに信じ込んでいる人が少なくありません。しかし、高校英語の長文読解や大学入試の文法問題では、先行詞が「家」や「山」などの無生物である例文がごく当たり前に登場します。
「物なのに、なぜwhoの仲間であるwhoseが使えるのか?」という直感的な違和感を放置したままだと、正誤問題や英作文で手痛い失点を招くことになります。大手予備校や英語専門塾の指導現場でも、毎年多くの受験生がこの「先行詞が物のwhose」でつまずき、さらに堅苦しい「of which」との使い分けに頭を抱えています。本稿では、語源的な背景からテストで即効性のある判別テクニックまで、関係代名詞whoseの全貌を徹底的に解き明かします。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:関係代名詞whoseは先行詞が「人」だけでなく「物・動物」でも日常的・普遍的に使われる。
- 要点2:直後の名詞には冠詞(a/the)を付けない「無冠詞ルール」が存在し、関係代名詞whoseの省略は一切不可。
- 要点3:形式的な「of which」との書き換え問題は大学入試頻出だが、現代英語の実用面では物に対してもwhoseが主流。
【疑問解消】関係代名詞whoseは先行詞が「物」でも使える?一体なぜなのか
結論から述べると、関係代名詞whoseの先行詞は「物(無生物)」であっても完全に文法上正しく、現代英語では極めて自然な表現です。「whoは人を受ける関係代名詞だから、whoseも人以外には使えない」という思い込みは、学習者が抱きがちな最大の錯覚といえます。
英語学習サイト『原田英語.com』の入試対策講座でも取り上げられている通り、「whoseがなぜ物にも使えるのか」という疑問は多くの学習者が直面する謎です。これには英語史における合理的な理由が存在します。かつて英語には「whichの所有格」に相当する単独の1語が存在しませんでした。その結果、無生物の所有を表す際に「of which」という前置詞句を用いるしかありませんでしたが、これは文構造が複雑になり、会話でも文章でも非常に使い勝手が悪いという構造的欠陥を抱えていたのです。
そこで英語の歴史の中で、すでに存在していた「whose」の守備範囲を物や動物にまで拡張し、「名詞 + whose + 名詞」という簡潔な語順で表現する慣習が定着しました。辞書編纂の世界でも著名なオックスフォード現代英英辞典(OALD)や現代の言語コーパス調査においても、先行詞が無生物であるwhoseの用例は日常会話から学術論文に至るまで膨大に確認されています。
例えば「赤い屋根の家」を表現する場合、次のように書くことができます。
The house whose roof is red is mine.(屋根が赤いあの家は私のものです)
先行詞は「the house(物)」ですが、接続詞と代名詞「its」の役割を1語で兼ねる関係代名詞としてwhoseがごく自然に機能しています。「物だからwhichにしなければならない」という先入観を捨てることが、高校英語へのスムーズなステップアップの第一歩です。

【完全整理】所有格の関係代名詞whoseの基本ルールと「無冠詞」の鉄則
関係代名詞whoseの基本機能は、2つの文を繋ぎながら先行詞の所有物・所属関係(〜の)を後ろの文に組み込むことです。『オンライン英語専門塾 日本英語塾』の解説でも強調されている通り、基本の成り立ちは非常にシンプルです。
【2文を合成するプロセス】
① I know a boy.(私はある少年を知っている)
② His father is a doctor.(彼の父親は医者だ)
↓ 代名詞の所有格「His」を「whose」に変換して合体
③ I know a boy whose father is a doctor.(私は父親が医者である少年を知っている)
このように、人を受ける「his / her / their」だけでなく、物を受ける「its / their」を代入する際にも全く同じプロセスでwhoseが使われます。
そして、記述試験や英作文で最も減点されやすい盲点が「無冠詞ルール」です。英語学習辞典『モチタン英語辞典』でも注意喚起されている通り、whoseの直後に続く名詞には「a」や「the」などの冠詞を決して付けてはなりません。
❌ 誤り:The house whose the roof is red...
❌ 誤り:I know a boy whose a father is a doctor...
⭕ 正解:The house whose roof is red...
⭕ 正解:I know a boy whose father is a doctor...
理屈を考えれば当然で、「my the car」や「his a father」と言わないのと全く同じです。whose自体が所有格の限定詞として機能しているため、同じ限定詞である冠詞(a / an / the)と重ねて使うことは英語の文法構造上、絶対にあり得ません。マークシート方式の正誤判定問題や私立大学の空所補充問題では、この「whose the 名詞」という不正解トラップが頻出するため、厳重な警戒が必要です。
【徹底比較】whoseとof whichの違い|現代英語の実態と入試での書き換え問題
高校英語の教科書や大学入試問題において、受験生を最も悩ませるのが「whose」と「of which」の使い分けと書き換えです。先行詞が「物」である場合、理論上は「of which」に書き換えることが可能です。
しかし、文法的な組み立てが大きく異なるため、まずは以下の詳細比較データを確認してください。
| 項目 | 関係代名詞 whose | 前置詞+関係代名詞 of which | 編集部の見解・実態評価 |
|---|---|---|---|
| 先行詞の対象 | 人・物・動物すべて | 物・動物のみ(人は不可) | 先行詞が人の場合はwhose一択。物のみ双方が競合する。 |
| 直後の語順パターン | whose + 無冠詞名詞 | ① the 名詞 + of which ② of which + the 名詞 | of whichは「the」が必須となる点が構造上の最大の相違点。 |
| 現代英語での使用比率 | 約85〜90%(口語・文語ともに圧倒的) | 約10〜15%(極めて堅い文語・学術論文) | 現代の実用英語では無生物に対してもwhoseが圧倒的に主流。 |
| 試験・入試での位置づけ | 読解・英作文の必須標準知識 | 難関大学の文法書き換え問題で頻出 | 英作文ではwhoseを使うのが無難。of whichは文法対策として覚える。 |
具体的な書き換え例を見てみましょう。『英語の文法解説』等の各種教材でも取り上げられるフェンスの例文をモデルにします。
【基本文(whose)】
The house whose fences are red is my friend's house.
(フェンスが赤いあの家は私の友人の家だ)
【of whichを用いた書き換えパターンA(the名詞 of which)】
The house the fences of which are red is my friend's house.
【of whichを用いた書き換えパターンB(of which the名詞)】
The house of which the fences are red is my friend's house.
パターンAは「the fences of the house」という元の語順を色濃く残した形であり、パターンBは関係詞節の先頭に「of which」を前置させた形です。ここで注目すべきは、of whichを用いる場合は名詞の前に「the」が必要不可欠になるという点です。入試の並べ替え問題(整序英作)では、冠詞「the」をどの位置に配置させるかが合否を分ける定番のトラップとなっています。

【実態検証】教育現場と受験生がつまずくリアルな落とし穴|省略できるのか?
Yahoo!知恵袋や大手学習Q&A掲示板を調査すると、「関係代名詞の目的格は省略できると習ったが、whoseは省略できるのか?」という質問が定期的に投稿されています。
結論として、所有格の関係代名詞whoseはどのような文脈であっても絶対に省略できません。
英語指導のプロである予備校講師らが現場で指摘するのは、「関係代名詞=省略できるものがある」という断片的な記憶が引き起こす弊害です。目的格の関係代名詞(whomやwhich、that)は、直後に「主語+動詞(S+V)」が続くため、関係代名詞が脱落しても文の境界線(句切れ)が視覚的・構造的に判別可能です。
しかし、whoseを省略してしまうとどうなるでしょうか。
例えば「I know a boy whose father is a doctor.」からwhoseを抜き去ると、「I know a boy father is a doctor.」となり、「a boy」と「father」という名詞が何の前触れもなく衝突(名詞の連続)してしまいます。これでは英語の構文として破綻し、意味の伝達が不可能です。
現場の指導者の証言によると、特に共通テストやTOEICなどの速読が求められる場面で、whoseの修飾関係を瞬時に見抜けず「名詞が2つ並んでいる?」とパニックに陥る学習者が後を絶ちません。whoseは「直後の名詞と強固に一体化して1つの大きな意味の塊(whose + 名詞)を形成する」という性質を持っているため、決して切り離したり省略したりしてはならないのです。
一般に知られていない盲点とネットの誤解|thatで代用できるのか?
インターネット上の英語学習コミュニティやSNSの学習記録において、稀に「whoseの代わりにthatを使えばいいのではないか」という誤った言説が見受けられます。関係代名詞thatは万能選手として知られており、whoやwhichの代わりとして主格・目的格で広く活躍するため生じる誤解です。
しかし、thatには所有格が存在しません。したがって、関係代名詞thatでwhoseを代用することは100%不可能です。
また、先行詞が「人」の場合に「of whom」を使えるかという問題もあります。文法書には「先行詞が人の場合は whose、あるいは of whom」と記載されているケースがありますが、現代英語において「先行詞(人) + the 名詞 + of whom」という語順は、極端に古風な文学作品や法条文を除いてほぼ絶滅しています。『DMM英会話ブログ』などの現代実用英語を扱うメディアでも、先行詞が人の場合は迷わずwhoseを用いるよう推奨されています。
「先行詞が物なら whose または of which」「先行詞が人なら whose のみ」。この明確な割り切りを持つだけで、無駄な迷いは完全に解消されます。

【テストで即役立つ】関係代名詞whoseの見分け方と実践例文まとめ
定期試験、共通テスト、私立大・国公立大の個別入試において、空所補充問題で「whose」を瞬時に見抜くための解法テクニックを伝授します。
ポイントは、空所の前後をチェックする「所有関係の掛け算テスト」です。
【3秒で解けるwhoseの判別アルゴリズム】
1. 空所の前に「先行詞(名詞)」があるか確認する。
2. 空所の直後に「冠詞のない名詞」が続いているか確認する。
3. 「先行詞 の 直後の名詞」という所有・所属関係(A's B / the B of A)を日本語で当てはめてみる。
4. 後続の節の中に、その名詞を主語や目的語とする文が完全に成立していれば、正解は「whose」で確定。
この手順を頭に入れて、頻出パターンの例文を確認してみましょう。
【例文1:先行詞が「人」のパターン】
He is the novelist whose newest book became a bestseller.
(彼は最新作がベストセラーになった小説家だ)
検証:the novelist の newest book(小説家の最新作)が自然に成立する。
【例文2:先行詞が「物(無生物)」のパターン】
Look at that mountain whose top is covered with snow.
(頂上が雪で覆われているあの山を見てごらん)
検証:that mountain の top(その山の頂上)が自然に成立する。
【例文3:whose + 名詞 が目的語になるパターン】
She is an artist whose paintings I really admire.
(彼女は私がその絵画を心から称賛している芸術家だ)
検証:an artist の paintings(その芸術家の絵画)を私が称賛する。whose paintings全体が後ろの動詞admireの目的語になっている。
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
関係代名詞whoseの習得にあたり、学習者の目標スコアや受験ステージによって注力すべきアプローチは明確に分かれます。自身の現在のフェーズに合わせて学習の優先順位を判断してください。
【whoseを最優先で使いこなすべき人】
・高校1〜2年生・共通テスト受験生:読解スピードを落とさずに「名詞 + whose + 名詞」の修飾構造を左から右へ直読直解したい人。whoseは物にも使えるという前提知識を持っていれば、長文読解での構文の取り違えが激減します。
・英検準1級以上・TOEICスコアアップを目指す人:英作文やスピーキングで、2文に分断された稚拙な英文を論理的で知的な複文へと引き上げたい人。物に対してもwhoseを自在に使えるようになると、表現の幅が一気に広がります。
【of whichの深追いに慎重になるべき人】
・中学英語〜高校基礎英語を学び直し中の社会人:複雑怪奇な「the 名詞 of which」の構文に時間を奪われる必要はありません。現代実用英語の世界では「先行詞が物でもwhose」で100%通用するため、まずはwhoseの無冠詞ルールを完璧にする方にエネルギーを割くべきです。
・※ただし、難関私立大(早慶・MARCH)や難関国公立大の個別入試を受験する層:文法・語法問題や下線部和訳で「of which the 名詞」の倒置パターンが合否の分かれ目として意図的に狙われます。この層だけは、前述した比較表の書き換えパターンを例外なく叩き込んでおく必要があります。
【whose 関係 代名詞】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:関係代名詞whoseの直後に、theやaなどの冠詞が付く例外は本当に存在しないのですか?
A1:文法的に存在しません。whoseは代名詞の所有格(myやhisなど)と同様に限定詞としての働きを持つため、冠詞(a/an/the)と同時に同一の名詞を修飾することはできません。ただし、「whose old car」のように名詞の前に「形容詞」が挟まることは頻繁にあります。見極めのポイントは「冠詞がないこと」です。
Q2:入試で「whose」から「of which」への書き換えが出た際、最も安全な語順はどちらですか?
A2:基本形として定着している「先行詞 + the + 名詞 + of which」が最も無難です。例えば「a room whose windows are large」であれば「a room the windows of which are large」となります。「the」を絶対に落とさないよう注意してください。
Q3:whoseが先行詞として受けることができる「物」の範囲に制限はありますか?
A3:制限はありません。建物や道具などの具体的な無生物(house, car, computer)はもちろん、会社や組織などの集合名詞(company, country)、さらには概念や計画などの抽象名詞(idea, project, policy)に至るまで、所有や所属・構成要素の関係が成り立つ名詞であればすべて先行詞に取ることができます。
まとめ:直感のズレを解消して関係代名詞whoseを完全攻略する
「whoseは人の所有格だから、物には使えないはずだ」という思い込みは、日本語話者が英語の文法規則と出会った際に生じる典型的な認識のギャップです。しかし言語の歴史と現代の実態に目を向ければ、whoseが無生物を先行詞として広く使われているのは、煩雑な表現を排してスムーズに意味を伝えるための極めて合理的な進化の結果であることが分かります。
「物でもwhoseは使える」「whoseの直後は無冠詞の名詞」「省略は一切不可」という3大原則を完全に身につければ、定期テストや大学入試、各種資格試験の英文法問題で迷うことは二度となくなります。直感のズレを論理的な知識で上書きし、自信を持って英文読解とアウトプットに役立ててください。 (出典: whose 関係 代名詞(Yahoo!ニュース))